瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

ビートたけし『たけしくん、ハイ!』(32)

銀河テレビ小説たけしくんハイ!」シナリオとの異同(25)
 昨日の続き。
・第8回(6)古田⑤
 この回の最後、古田(綾田俊樹)が会社の出資金5000円の残り3500円を取りに来る。
 1月26日付(29)の『シナリオ』引用の後、及びその註で述べたように、父親参観の後、少し経ってからで、くどいようだが「あさって」ではないらしい。
 注目すべきは、『シナリオ』では「領収書」について、113頁上段14行め~下段1行め、

  東京漆芸社という日本文字と、トーキョージャ/  パンアートカンパニーの英文字がある。

と説明されるのみだが、TVドラマでは実物を見せないといけないから、もう少し細かく作ってある。けれども全体がはっきり写る訳ではないので、見落としも多々あろうかと思う。
 大きさは通常の市販品の領収証のサイズであるB6判であろう。横組み(或いは横書き)で、上部に大きく「‥‥証」これはもちろん「領収証」であろう。その下に「‥野様」とある。インクで記入されている文字は太字で示した。その右に「30月 日」と見える。日付は入っていない。名前の下に「¥3,500.――」とあり、更にその下「出資金として‥‥いたしました」と書き添える。その右下に確か黒印だったと思うが、大きく「東 京 漆 芸 」とあり、その上に小さく「神奈川県横浜市中区山下町」、下に「TOKYO JAPAN ART CAMPANY」とあり、その右側、仮に太字にしたところに朱文方印が重ねて捺してある。この朱印の印記は判読出来ない。
 『シナリオ』では、真利子(木の実ナナ)と菊(千石規子)が金を受け取って帰って行く古田を見送って、113頁下段11~13行め、

菊  「いよいよだねえ。」
真利子「ほんとにねえ。」
  ホッとする二人。

と云う場面で終わっていたが、TVドラマでは、真利子が領収証をつくづくと見て、

真利子:「トーキョー、ジャパン、アート、カンパニー」
真利子・菊:笑い合い、領収証を神棚に上げて拝む。

と英語の社名を読ませ、それからたけし(小磯勝弥)の算数100点の答案紛失(?)事件の伏線ともなるように、何かと云うと西野家では神棚に上げて拝む習慣であることを強調するような作りになっていた(と思う*1)。(以下続稿)

*1:曖昧な書き方しか出来ないのは、NHKプラスの見逃し配信を見ながら取ったメモを元に書いているからである。