瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

道了堂(92)

・佐藤孝太郎「八王子市の歴史」(1)
 佐藤孝太郎(1903.6.9~1992.9.29)の著した「八王子市の歴史」は7月11日付「武蔵野郷土史刊行会『多摩の歴史』(1)」に見た、昭和50年(1975)12月刊行の武蔵野郷土史刊行会の『多摩の歴史 7』のために書き下ろされ、昭和53年(1978)9月に『やさしい八王子市の歴史』として単行本化されていることは7月12日付「武蔵野郷土史刊行会『多摩の歴史』(2)」に触れた。さらに7月13日付「武蔵野郷土史刊行会『多摩の歴史』(3)」に見た『多摩の歴史 6』に収録されていた西多摩の青梅市奥多摩町檜原村五日市町・日の出町のうち、日の出町と差し替える形で『やさしい多摩市町村の歴史』として、昭和56年(1981)2月に三たび刊行されていることは7月14日付「武蔵野郷土史刊行会『多摩の歴史』(4)」に述べた。
 仮に①『多摩の歴史 7』②『やさしい八王子市の歴史』③『やさしい多摩市町村の歴史』と番号を附して、頁のズレを確認して置こう。
「八王子の地名と由来」①②19~23頁③303~307頁
「八王子市の歴史の流れ」①②24~28頁2行め③308~312頁2行め
「五千年前の八王子遺跡の発掘」①②28頁3行め~36頁③312頁3行め~320頁
「八王子市の歴史的発達段階」①②37~52頁③321~336頁
「武蔵七党横山党の発展と展開」①②53~65頁6行め③337~349頁6行め
「横山廃亡から歴史の変転――建武中興、室町時代戦国時代――*1」①②65頁7行め~69頁3行め③349頁7行め~353頁3行め
「近世徳川時代の展開と八王子」①②69頁4行め~118頁3行め③353頁4行め~402頁3行め
「維新前夜動乱政局を前の八王子十五宿*2」①②118頁4行め~127頁③402頁4行め~411頁
 ここまでは1頁16行、1行41字でゆったり組まれていたが、これ以降は1頁17行、1行45字で組まれ、節の見出しが5行取り明朝体で大きく、項の見出しが2行取りゴシック体でやや大きいのは変わらない(ともに字下げなし)が、細かい字が詰まった印象になっている。
「明治時代の八王子」①②128~136頁③412~420頁
「大正・昭和時代の八王子」①②137~149頁③421~433頁
 精査していないが本文の内容に違いはないようである。すなわち、八王子の名の起こりについて述べた箇所で21頁5行め「延喜十三年(九〇七)」23頁4行め「延喜十六年(九一〇)」とあるが、延喜元年は西暦901年、延喜十三年(913)延喜十六年(916)である。八王子城に関する記述で①②68頁13行めに「天正六年」を「天延六年」と誤っているが③352頁13行めも修正されていない。①②134頁8行め「折柄当日は強い西風が吹いていたので大横町以来の八王子町は」とある「以来」は「以東」であろう。原稿を誤読して誤植し、校正時にも拾われなかったのであろうが③418頁8行めでも修正されていない。
 それはともかく、道了堂について触れている「明治時代の八王子」の細目を同じ要領で眺めて置こう。
維新直後の神奈川県、九大区三小区」①②128頁2行め~129頁1行め③412頁2行め~413頁1行め
郡区編成法は禅東院が中心」①②129頁2~11行め③413頁2~11行め
浜街道はシルク・ロード」①②129頁12行め~130頁2行め③413頁12行め~414頁2行め
絹の道開く」①②130頁3行め~131頁10行め③414頁3行め~415頁10行め
町政時代の八王子」①②131頁11行め~132頁13行め③415頁11行め~416頁13行め
明治二十二年を一転機」①②132頁14~16行め③416頁14~16行め
甲武鉄道開通、東京への道開く」①②133頁1~9行め③417頁1~9行め
明治二十六年の境域変更、神奈川県から東京府編入」①②133頁10行め~134頁2行め③417頁10行め~418頁2行め
新万火事と明治三十年の大火事」①②134頁3~13行め③418頁3~13行め
災後の意気、一府九県連合共進会」①②134頁14行め~135頁8行め③418頁14行め~419頁8行め
八王子町会解散」①②135頁9行め~136頁2行め③419頁9行め~420頁2行め
八王子織物同業組合創立」①②136頁3~11行め③420頁3~11行め
 横浜街道がすなわち浜街道(絹の道)なのだが長くなったのでその辺りの記述については次回に回そう。(以下続稿)

*1:「もくじ」には①10頁10行め②③15頁8行め「横山廃亡から歴史の変転――建武中興、室町時代、戦国時代」とあり。

*2:「もくじ」には①11頁6行め「維新前夜動乱政局を前に八王子十五宿」②③16頁4行め「維新前夜乱政局を前に八王子十五宿」とあり。