瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

事件

山本禾太郎『小笛事件』(2)

昨日、TVドラマ版「雪冤」の不自然な感じにやたらと拘泥してしまったのは、山下氏の指摘する「『小笛事件』の謎」と同じものを、いや、山下氏の指摘以上に、感じているからである。 が、別に犯罪マニアという訳ではないので、実際の捜査・鑑定・裁判がどん…

山本禾太郎『小笛事件』(1)

・創元推理文庫『日本探偵小説全集11 名作集1』東京創元社・796+3頁*1 日本探偵小説全集〈11〉名作集1 (創元推理文庫)作者:十三, 海野,禾太郎, 山本,準, 水谷発売日: 1996/06/15メディア: 文庫・1996年6月21日初版 定価1165円*2 ・2004年9月3日3版 定価1,2…

柳田國男・尾佐竹猛「銷夏奇談」(2)

・「お札の降る話」筑摩叢書版251頁上段1行め〜253頁上段12行め→学研M文庫版756頁4行め〜758頁6行め まず柳田氏の「メソジストの牧師」になった「紀州の藩の酒井という人」の「伊勢の松阪」での体験談、芥川氏の「母の話」が語られた後、757頁7〜8行め、 菊…

松本清張『死の枝』(3)

・新潮文庫2226(3) 昨日の続きで、「家紋」のヒントとなった著作について。但し私が見たのは松本氏が参照した版ではなく、後年改題されたものである。 ・中野並助『犯罪の通路』昭和六十年十月二十五日印刷・昭和六十年十一月十日発行・定価398円・中央公…

松本清張『死の枝』(2)

・新潮文庫2226(2) 2012年10月9日付(1)の続き。 ②71〜102頁③85〜122頁「家紋」の冒頭、1頁めは扉で2頁めは1行分空白、ついで2行取り5字下げで節番号「1」があって、次のような書出しである。②の改行箇所を「/」で、③のそれを「|」で示した。 《或る…

福田洋著・石川保昌編『図説|現代殺人事件史』(4)

2011年11月12日付(1)・2011年11月13日付(2)・2011年11月14日付(3)に続けて書き殴った駄文(2011年11月14日)。当時は恥じらいがあったが今になって上げても良いか、という気分になった。妄言多謝。 * * * * * * * * * * 増補新版で増補さ…

福田洋著・石川保昌編『図説|現代殺人事件史』(3)

さて、128頁以下について確認しておく。 ・初版は次のようになっていた。 128〜129頁「解説④ 高度情報化[国際化・虚構化]時代の犯罪」。 ※ 節題は「世紀末的様相/日本人の精神文化の脆さ/外国人犯罪も急増」。129頁に「少年事件処理の流れ」の表。 130〜13…

福田洋著・石川保昌編『図説|現代殺人事件史』(2)

福田洋=著・石川保昌=編『図説|現代殺人事件史(ふくろうの本)』河出書房新社 ・初版 図説現代殺人事件史 (ふくろうの本)作者: 福田洋出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1999/06メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (2件) を見る一…

福田洋著・石川保昌編『図説|現代殺人事件史』(1)

怪談の背景に興味を持っているから、ということもあってか、事件や事故などの記録にも良く目を通す。それから、どうも瑣末な間違いに目が行くタチで、事件や事故がどういう間違いから発生したのか、というところにも、怪談とは関係なしに惹かれるものがある。…