瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

祖母の蔵書(092)童謡・唱歌

 3冊とも仏間の硝子棚より。
岩波文庫31-092-1 堀内敬三・井上武士 編『日本唱歌集』1958年12月20日 第1刷発行©・2004年11月5日 第69刷発行・定価560円・284頁

岩波文庫31-093-1 与田凖一 編『日本童謡集』1967年12月20日 第1刷発行©・2005年9月15日 第62刷発行・定価700円・315頁 朱文長方印「食堂印」の刷られた「国 宝 館」の和紙片を68~69頁に挟む。
・扶桑社文庫0404/よ4-1 横田憲一郎『教科書から消えた唱歌・童謡』二〇〇四年六月三〇日 初版第一刷発行・定価571円・183頁※ 帯あり「扶桑社文庫 今月の新刊」書影に同じ

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 以上は昨年9月16日のメモ。今は「国 宝 館」の和紙片しか残っていない。
 2022年10月16日付(046)にも触れたように、祖母は唱歌の本も少なからず持っていたのだが、どれも保存が悪くて残したままにしてある。しかしこういう本こそ保管して置くべきだろうか。
 客間のクローゼットの左側、床の上の段ボールにあった次の1冊は表紙側折返しに「O-net」裏表紙側折返し「ピーターラビット宝飾ペンダント」のカラー広告のあるカバーを被せてあるので甚だ綺麗である。
・中公文庫『日本の詩歌 別巻 日本歌唱集1974年7月10日初版/1997年4月20日11版・定価951円・中央公論社・431頁

 広告の後者は末尾に「詳しくは裏面をご覧下さい。」とあって、裏表紙側折返しの裏面に紺色で「《雪の結晶》クリスタルペンダント」、続く裏表紙側の裏面がこれらの注文用の「郵便はがき」で、やはり紺色「〈株式会社ケイプロモーション通販事業部 行」で「料金受取人払」子持枠に「芝局承認9187」その下「差出有効期限平成11年7月9日まで  【切手不要】」とある。――私はこういうのを使用したことがないのだが、実際どのくらい効果があったのだろう。
 祖母宅に残したままにしてある物は、今後祖母宅に立ち寄る毎にメモして、追加して行くこととしよう。(以下続稿)
7月19日追記】おそらく寝間にあったもの。近所のショッピングセンター3階にあった書店のカバーが掛かっていた。
・西舘佳子『「子守唄」の謎懐かしい調べに秘められた意味2004年2月10日 初版第1刷発行・定価1,400円・祥伝社・204頁・四六判並製本※ 帯あり
 カバー背表紙・帯の背表紙側、またカバー表紙とこれを縮小して単色で印刷した扉(赤)と1頁(頁付なし)中扉に、著者に添えて「日本子守唄協会代表」とあるが、このNPO法人は現在も存続していて西舘氏は現在「理事長」すなわち現在も代表である。
 子守唄は子供が歌うとは限らないが、民謡として別に立てるほどでもないのでここに載せて置く。
8月25日追記】2022年10月16日付(046)に述べた居間のソファの脇にあった本は、薄汚れていて古本屋に持ち込む訳にも行かない。私とて持っていてもどうともしないので、この際処分することにした。
岩波文庫31-092-1 堀内敬三・井上武士 編『日本唱歌集』1958年12月20日 第1刷発行©・1989年9月20日 第41刷発行・定価447円・284頁 ダブリ。仏間の硝子棚にあったものは既に持っていることを忘れて買ってしまったものらしい。
 2022年8月29日(036)に今年7月23日に追記した柴田錬三郎『源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽蝶』と同じ、書店名のない Venezia の情景を刷った書店カバーが掛かる。カバー裏表紙折返しに貼付していある値札シールもやはり『源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽蝶』と同じ、近所の古本屋のもので「¥ 170」書店名とその左右、それから値段の下の横線は青。なおカバー表紙折返し左下の「文庫判ブックカバー贈呈」のマークは切除されているが、祖母が切り取ったのか、祖母が古本屋で買ったとき既になくなっていたのかは分からない。私はこのカバーを複数持っていて、今も何処かにあるはずだが、祖母宅で同じものは見掛けなかった。
・野ばら社編集部 編集『唱歌(増訂版)1994年4月25日 初版発行©・1995年7月25日 3刷発行・定価825円・野ばら社・256頁・A5判並製本※ 帯あり
 初刊年については奥付に「唱 歌 1983 初版」とある。
 60~61頁にA4判チラシ「雑配水管の清掃実施について」を四つ折にして挟んで、裏面に、やはり題を書かずに「征空行」の歌詞のみを4番まで書いていた。今は検索出来るからすぐに見当が付けられるが、題がないと本当に探しづらい。このチラシは祖母宅のマンションの管理会社からのものなので転居後のものであることはもちろんだが、並べてあった次の本に挟まれるチラシと同時期、2冊とも1998年春に買ったのではないか、と云う気がしている。
・野ばら社編集部 編集『美しき日本のうた』1995年5月20日  初版発行©・1996年10月15日  3刷発行・定価825円・野ばら社・256頁・A5判並製本 流行歌も収録されているが、上記『唱歌』とはかなり重複があるようで、童謡・唱歌が多いのでここに含めて置くことにする。
 裏表紙見返しにB5のチラシが2枚、2つ折にして挟まる。ともに裏面に黒のボールペンで歌詞を書いたもので、1枚は黄緑色の紙の「㈱関東電話通信」のチラシ、「*不要な電話の権利買取ります」の文言に時代を感じる。関東電話通信は1988年10月設立、2012年10月にオフィスプラスに改称して現在に至っている。裏面の「六」番まで書かれた歌詞には題がないが、冒頭の一節で検索して見るに藤山一郎がレコードに吹き込んだ「埃及の夕」と云う歌であることは分かったが、少数ヒットする情報も区々で国立国会図書館デジタルコレクションを見ても作詞・作曲者を確定出来ない。もう1枚は祖母がせんねん灸を買っていた(この6月末に閉店してしまった)薬局の隣にあった呉服店の薄い青緑色のチラシで、私は着物に趣味を有さないので店の存在に注意したこともなかったが、検索すると普通にヒットする。ところが Google ストリートビューで現地の様子を見るに、見当らない。そこで遡って見ると2018年6月の写真では営業中、2019年3月の写真ではシャッターに記載してあった電話番号や定休日が消され、シャッター上の店名の表示も撤去されていた。Twitter にも情報皆無で、店名で検索して漸く、某サイトの2015年2月、店主へのインタビュー記事に辿り着いた。店主の老女の写真もあって「50年以上呉服店を営んでおられる」と紹介されているから、死去もしくは高齢のため店を畳んだのであろう。チラシには「4/15(水)~4/20(月)/1割引開催中」とあって1998年4月のものと分かる。裏面には「三」番まで歌詞を書いて最後に(旧一高寮歌)と添えている。旧制第一高等学校の寮歌で検索するに「第ニ十四回紀念祭寮歌「黎明の靄淡らぎて」」であることが分かった。祖母のメモの1行め「一 暁のもや薄らぎて」となっているのだが、寮歌は「黎明」を「あかつき」、「淡らぎ」を「うすらぎ」と読ませているので歌詞ではヒットしなかったのである。