瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

阿知波五郎「墓」(15)

 昨日の続きを上げるつもりであったが、前置きとして書き始めたら長くなってしまったので続きは次回に回すことにした。

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 私がこの小説に興味を持ったのは、2016年10月4日付(01)に書いたように、怪異談の発端になっている、女子学生が夏休みに図書館(他に暗室や体育倉庫など)に閉じ込められて餓死していた、と云う話に関連がありそうだと思ったからで、もっとはっきり云うと2017年2月6日付「閉じ込められた女子学生(04)」に述べたように、この小説こそが、その起源に位置付けられるのではないか、と思ったからなのです。
 しかしながらこの見当は誤りでした。そのことは、近日中に資料を揃えて述べるつもりでいます。
 それから、2018年10月8日付「閉じ込められた女子学生(05)」に紹介した川奈まり子実話怪談 出没地帯』に、女子美術大学和田寮(現存せず)で実際に似たような事故だか事件があったと、その記述は2018年10月17日付「閉じ込められた女子学生(14)」に引いて置きましたが、あるのを見て、これが暗室や体育倉庫に閉じ込められる話に直接結び付くのか分からないながらも、一通り、近い時期にやはり女子美術大学で起こったと云う「校舎屋上の焼身自殺」の件も含めて、確認して置くことにしました。川奈氏の記述は時期に記憶違いがあるとしか思えないので、2018年10月19日付「閉じ込められた女子学生(16)」に、[mixi]のコミュニティ「女子美(4年制)」に2004年10月12日に立てられたトピック「6号棟に出るって話し」への書込みを元に、時期の考証を試みたのでした。これについても、当時[mixi]のIDを持っていなかったので閲覧出来なかった書込みも含めて、やはり近日中に改めて検討を加えるつもりでおります。
 この「閉じ込められた女子学生」の話は、その後、2019年5月28日付「東京RADIO CLUB「東京ミステリー」(01)」の付け足りに述べたような事情で注目を集めまして、当ブログの1日の閲覧数は、最近はしばしば2桁台に落ち込んでいるのですが、未だに1/3から2/5くらいが、2018年10月19日付「閉じ込められた女子学生(16)」へのアクセスなのです*1
 そこで、いろいろと追加訂正をしないといけないと思っていたところに、丁度6月6日付(10)で述べたような、twitter での動きがあって、図書館も再開しましたし、緊急事態宣言前に図書館で借りていた本は一旦全て返してしまって、この件について一通り済ませてしまおうと云う気分になったのでした。
 しかし、ブログの発信力の弱さは今や(そもそもそんなに目立ちたいとも思っていなかったのですが)絶望的なようで、当ブログを始めた当時は検索エンジンに「リアルタイム」検索と並んで「ブログ」検索機能があって、検索ワードについて最新の記事を書いたブログがヒットするようになっていたので、当ブログの『ガラスの仮面』の記事など、この検索機能で追い掛けてくれる読者もいたらしい(はっきり確かめた訳ではないので違うかも知れません)のですが、この機能がなくなって減ったように記憶します。女子美術大学の話も、別に私にしか出来ない調査と云う訳でもなく、そもそも部外者ですから何だが心苦しく、そこで他の記事も、いえ、他の記事こそ宣伝して置きたくなって twitter を始めたのでした。
 この小説に関する当ブログの記事も、2016年10月4日付(01)から一応の結論である2016年11月2日付(09)まで、頭木弘樹 編『絶望図書館――立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語刊行の1年前には執筆公開していたのです。しかしながら、catch__23 の午後11:14 · 2020年6月9日23:14 及び 23:20 の tweet に指摘されているように、普通の検索エンジンではヒットせず、twitter で検索して初めて、上記ブログ記事9件を2019年4月21日に一括して tweet したものが上位(?)にヒットしたもののようです。数えていませんがこうなる前は「墓」に関する9件の tweet もそんなに閲覧されていなかったでしょう。しかし、ブログ記事のままにしているより見付け易くなったことは、確かなのでしょう。(以下続稿)

*1:関連する記事まで閲覧する人は多くないのですが、それも含めると半分以上になりましょうか。