瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

地理

『稲川淳二のすご~く恐い話』(3)

・リイド文庫『稲川淳二のすご~く怖い話』(3)PARTⅡの細目 昨日の続きで②PARTⅡの細目を見て置こう。①と同じ要領で写真が挿入されているが、メモする余裕がなかった。再見の機会があれば補いたい。 「もくじ」と本文とも題は行書体。 第1話『犬泣きトンネ…

八王子市の首なし地蔵(7)

昨日、菊地正の八王子の民話集についても着手すべきか、と書いたのだけれども、今日、勤め帰りに図書館に寄ってちらちら眺めて、とても手に負えないと思った。昨日述べたことについても、若干訂正を要するかと思ったのだが、これも本格的な検討には発展させ…

八王子市の首なし地蔵(5)

・北八王子町会「北八王子だより」(1) 北八王子町会は八王子市町会自治会連合会「東北部地区連合会HP」に拠ると2022年3月現在で230世帯、世帯数から見て、八王子市石川町の南端、北八王子駅、八王子市立第一中学校、八王子市立第八小学校と云った辺りを…

八王子市の首なし地蔵(4)

八王子市『ふるさと八王子』所収「東西南北」の「首なし地蔵の昔話」の最後の段落、167頁下段7~15行めには、 地蔵の前に/は、さい銭や/供物があった。/新しい住民が/増えたこの土/地で、今も人/びとの信仰を/つないでいる/ようだ。 とあって、昭和5…

八王子市の首なし地蔵(3)

昨日は清水成夫『八王子周辺の民話』及び『八王子ふるさとのむかし話』に言及されている、日野原(日野市日野台)の首塚の場所と伝承について確認するうち、何時なくなったのかの検証(と云うか見当を付けること)で長くなってしまった。八王子市石川町の首…

八王子市の首なし地蔵(2)

昨日引用した清水成夫による2種の「首なし地蔵」のうち、気になるのは「現在の第八小学校の敷地内にあった」との記述である。 何故なら、現在位置は岐れ道で方角を失って倒れた、と云う話の内容に良く合うからである。八王子市立第八小学校の敷地では、周囲…

八王子市の首なし地蔵(1)

八王子に「首なし地蔵」と呼ばれる地蔵があって、と云う話は稲川淳二が広めてかなり有名になっているらしい。その鑓水の道了堂跡にある石地蔵だが、立像と座像の2躯があって、稲川氏は一方に指定しているのに混乱を来している。その上、稲川氏は近著に収録し…

大和田刑場跡(10)

ここで11月25日付「清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(06)」に挙げた、『八王子ふるさとのむかし話』の大和田刑場跡に関する記述について確認して置こう。 ・清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』巻一83~84頁<小宮地区>《12》大和田河原刑場(八王…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(11)

・「ふるさと八王子」の転載 本書は「ふるさと八王子」の記事を多く、ほぼそのまま転載している。しかし、その殆どが明示されていない。 そこで、ここに一覧にして纏めて置いた。巻二については、ここに追加するか、それとも別に纏めるか、改めて考えること…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(10)

昨日に続けて清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』巻二の内容を眺めて置きたいところでなのですが、本シリーズは都内の公立図書館には揃いで所蔵しているところがなく、都下の公立図書館にも殆ど所蔵されておりません。しかしながら、それでも巻二を所蔵し…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(09)

・巻一(6)浅川地区 昨日の続きで5章めを眺めて置く。要領は11月24日付(05)に同じ。 144頁6行め~「<浅川地区>」 *「目次」4頁め上段2行めには1字下げでやや大きく「浅川地区(三十話)」とある。 《1》恋もかなう樫の木(八王子市東浅川町)144頁7行…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(08)

・巻一(5)加住地区 昨日の続きで4章めを眺めて置く。要領は11月24日付(05)に同じ。 135~144頁5行め「<加住地区>」 *「目次」3頁め下段10行めには1字下げでやや大きく「加住地区(九話)」とある。 《1》滝は落ちると移った滝山城(八王子市丹木町)…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(07)

・巻一(4)横山地区 昨日の続きで3章めを眺めて置く。要領は一昨日に同じ。 101~134頁「<横山地区>」 *「目次」3頁め上段2行めには1字下げでやや大きく「横山地区(二十五話)」とある。 《1》神龍の伝説(八王子市長房町)101頁2行め~102頁3行め ※『…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(06)

・巻一(3)小宮地区 昨日の続きで2章めを眺めて置く。要領は昨日に同じ。 1点、典拠を追加して置く。 ・創価大学民話研究会 編著『はちおうじの昔話』昭和59年9月10日発行・定価1200円・有峰書店・188頁・四六判並製本 これも本書以降に刊行されているので…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(05)

・巻一(2)八王子地区 本書には、前回引いた「まえがき」にあったように、八王子市内の5つの地区の伝説等が纏められている。 以下、地区ごとに、仮に《番号》を打って細目を眺めて置くこととしよう。4行取り2段抜きの題の左下に添えてある(地名)は、仮に…

清水成夫『八王子ふるさとのむかし話』(3)

巻一には昭和55年(1980)版、すなわち巻二刊行に合わせた増刷があったようだ。昭和52年(1977)版の巻一を借りている間に、並べて見たいとは思うのだけれども、ちょっとその余裕はなさそうだ。 * * * * * * * * * * 巻二の〔A〕と〔B〕の異同だが…

清水成夫 編『八王子周辺の民話』(4)

・郷土資料シリーズ⑷『八王子周辺の民話』(4)跋② 昨日は典拠の問題で終わってしまったが、今回は橋本義夫「跋」のうち、編集について述べた箇所を見て置こう。67頁上段3~8行め、 本シリーズには都合により五十六篇だけ採録されてあ/るが、氏の手元には…

清水成夫 編『八王子周辺の民話』(2)

・郷土資料シリーズ⑷『八王子周辺の民話』(2) 扉の裏に東京都立八王子図書館長の秋間節愛「まえがき」がある。「昭和四十三年八月一日」付で、まづ最初の2段落で民話の意義について述べ、そして範囲と編輯については3段落め、6~8行めに、 民話の解釈には…

清水成夫 編『八王子周辺の民話』(1)

・郷土資料シリーズ(4)『八王子周辺の民話』昭和43年8月1日発行・東京都立八王子図書館・67+4頁・A5判並製本 表紙は淡い紫色の模造紙で、表紙の文字は明朝体縦組み、中央に太字で大きく「八 王 子 周 辺 の 民 話」と標題、その右脇上寄りに「清 水 成…

大和田刑場跡(9)

・商工省 編纂『全國工場通覽』日刊工業新聞社 この『全國工場通覽』は震災前、大正11年(1922)12月に出たままになっていたのを昭和6年(1931)に商工省の命により日刊工業新聞社(大阪)から復刊、以後ほぼ毎年刊行されて平成8年(1996)まで続刊されてい…

大和田刑場跡(8)

・『第十二版人事興信録』上(昭和十四年十月十五日印刷・昭和十四年十月二十日發行・人事興信所)サ八六の4段組の1段め37行め~2段め7行め「齋藤知一郎 〈齋藤商會、昭和製紙各(株)社長/靜岡縣在籍〉」項の最初に家族の主立った面々を列挙して、8~12行め…

大和田刑場跡(7)

昨日引いた昭和十五年版『日本紙業名鑑』の疑問点だけれども、翌年に出た次の本によって粗方解消出来た。 ・『日本紙業大觀』昭和十六年十一月十五日印刷・昭和十六年十一月二十日發行・定價三十五圓・紙業日日新聞社・一七+二九+図版+三二〇+一三二+四…

大和田刑場跡(6)

それでは文献の方を当ってみたい。しかし、戦後の文献については数は少なくない(らしい)のだけれども、断片的な記述が拾えるようなものばかりで、問題の工場の変遷を綺麗に纏めて見せるところまでは至っていない。 そこで、今回は戦前の状況について、国立…

大和田刑場跡(5)

現在のカレッジタウンには、Google の口コミを見ても特に大きな問題はないようだが、オープンからしばらくの間は、新聞沙汰になるような騒動の現場であった。詳しくは次の本を見れば判るはずである。未見。 ・『不動産金融商品の神話と現実』 カレッジタウン…

大和田刑場跡(4)

昨日の続きで、問題の紙工工場があった現在の八王子市大和田町6丁目1番、八王子ホテルニューグランドとカレッジタウンが建っている辺りの航空写真を、今度は工場の解体時期と思しき昭和末年から眺めて見ることとしよう。 そうすると、昭和62年(1987)6月8日…

大和田刑場跡(3)

私は今は存しない建物・施設について、それがいつから何時まであったかが気になるのである。 まづは地図で当りを付けて、写真と文献を探って見る。今はネットである程度調べることが出来る。便利な時代になったものだ。 問題の工場があったのは大和田橋北詰…

大和田刑場跡(2)

大和田刑場跡は心霊スポットとして、工場がなくなった後にむしろ有名になったらしい。 しかし私は心霊スポットに興味がないので大和田刑場跡のことは知らなかった。11月4日付「東京都八王子市『ふるさと八王子』(4)」に述べたように八王子には縁がなかっ…

大和田刑場跡(1)

東京都八王子市『ふるさと八王子』を通覧していて、1章め「ふるさと八王子」の、昭和47年(1972)10月1日発行の八王子市の広報に掲載された【17】「大和田河原の刑場」なる記事が、気になったのである。 記事の冒頭、40頁上段~下段7行め、 天正十八年、八王…

道了堂(109)

・東京都八王子市『ふるさと八王子』 昭和55年(1980)1月刊行の本書にももちろん「道了堂」の文字は複数見える。但し、余り具体的な記述がある訳でもないので、敢えて取り上げないで置こうと思っていた。しかしながら、別の項目で取り上げてみたいと思った…

東京都八王子市『ふるさと八王子』(4)

つい半年程前であれば、本書を読んでも別に何とも思わなかったろうが、今は部分的に妙に詳しくなってしまった。 1章め【1】「別所・長池」は近くで昔の同僚が飲食店を開いたので、何度か出掛けたことがある。都内の出身で、別に多摩丘陵には縁もゆかりもなか…