瑣事加減

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2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

角川文庫の『竹取物語』(02)

・角川文庫6817(1) 竹取物語 (角川文庫)作者: 和田誠,星新一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1987/08メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る星新一 訳『竹取物語』昭和六十二年八月十日初版発行・定価300円・190頁。 ここに出…

角川文庫の『竹取物語』(01)

『竹取物語』の文庫本は各社から出ている。 ・岩波文庫 竹取物語 (岩波文庫)作者: 阪倉篤義出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1970/01/01メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (14件) を見る・講談社学術文庫 竹取物語 全訳注 (講談社学術文庫)…

小堀杏奴 編『森鴎外 妻への手紙』(3)

岩波新書版は本字・歴史的仮名遣い。ちくま文庫版はこれを新字・現代仮名遣いに直しているが、漢字を平仮名に開いたり、送り仮名や振り仮名を足したりはしていない。出征先からの書簡はもともと平仮名が多くくだけた口語文で漢字が少ない上に振り仮名も多く…

小堀杏奴 編『森鴎外 妻への手紙』(2)

まず、岩波新書版の頁と書簡の番号を示して置く。 1〜40頁「明治三十七年」一〔三月二十九日〕〜三八〔十二月三十一日〕 41〜144頁「明治三十八年」三九〔一月四日〕〜一三四〔十二月三十一日〕 145〜148頁「明治三十九年」一三五〔一月四日〕〜一三九〔二月…

小堀杏奴 編『森鴎外 妻への手紙』(1)

・ちくま文庫 妻への手紙 (ちくま文庫)作者: 森鴎外,小堀杏奴出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1996/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (5件) を見る 森鴎外/小堀杏奴 編『妻への手紙』一九九六年九月二十四日第一刷発行・定価…

偽汽車(1)

古い書類を整理していたら、5年ほど前に見つけた怪異談のメモが出てきた。差し当たり松谷みよ子『現代民話考』を見るに、出ていない。たぶんこんな本まで当たってはいないと思うが、同じ土地、というか路線の話の報告も出てないので、ここに報告して置く次第…

太宰治『人間失格』の文庫本(01)

・角川文庫(1) 角川文庫28『人間失格・桜桃』昭和二十五年十月二十日初版発行・昭和四十二年九月二十日五十四版発行・昭和六十二年七月二十日改版五十四版発行、定価300円、267頁。 カバー表紙、縦長の三色旗みたいになっていて、中央、鶯色地に明朝体で…

夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(4)

・岩波文庫31-011-2(1) ①1933年9月10日第1刷発行 ②1963年12月16日第28刷改版発行(116頁) ・1985年9月10日第55刷発行 定価100円 ③1990年4月16日第58刷改版発行(138頁)定価204円 ・1992年11月15日第60刷発行 定価204円*1 ・1999年9月16日第68刷発行 定…

夏目漱石『坊っちゃん』の文庫本(06)

・角川文庫13390(1) 坊っちゃん (角川文庫)作者: 夏目漱石出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/05/10メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (23件) を見る 223頁、定価286円。 現在のAmazon詳細ページの書影*1。「79」という番号を引き継…

夏目漱石『坊っちゃん』の文庫本(05)

・角川文庫79(2) 改版八十五版(173頁)定価280円 昭和三十年一月三十日初版発行・昭和四十一年四月三十日五十一版発行・平成十年五月三十日改版八十五版発行。 本体は奥付が若干違うくらいで改版六十六版に同じ。 カバー表紙、文字は全て縦組みで右上に…

夏目漱石『坊っちゃん』の文庫本(04)

・角川文庫79(1) 角川文庫のカバーを5種類見たので、記述してみる。 角川文庫の夏目漱石作品集は、久しく栃折久美子のカバーだった。 改版四十二版(152頁)定価200円 昭和三十年一月三十日初版発行・昭和四十一年四月三十日五十一版発行・昭和六十年九月…

夏目漱石『三四郎』の文庫本(1)

・角川文庫271(1) 三四郎 (角川文庫)作者: 夏目漱石出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 1951/10/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (16件) を見る 私が見たのは九十八版(282頁)と百二十版(337頁)である。 九十八…

夏目伸六『父夏目漱石』(06)

脚注が現在の形になったのは2008年9月7日付で、このとき、本文の形も次のように改められている。 帰国後、1937年に日中戦争に召集。中国各地を転戦後、1940年除隊。なお、同じ部隊に文藝春秋社社員(のち副社長)で慶応の同級生の沢村三木男(沢村宗十郎の四…

夏目伸六『父夏目漱石』(05)

①初刊本の「あとがき」は以下の版には踏襲されていない。3段落から成り、1段め(17行)は本書出版の経緯、2段め(6行)は当時健在であった母(鏡子未亡人)について、3段め(4行)は序文を執筆した「岩田豐雄先生」について。冒頭部(1頁め)を引いてみよう。…

夏目伸六『父夏目漱石』(04)

①初刊本 四六判並製本。私は改装本しか見ていないが、装幀ははてなキーワード「夏目伸六」項に貼られているYahooオークションのページで確認出来る。すなわち、①初刊本のカバーと本体表紙、それから③ポケット文春版のカバー表紙を見ることが出来る。 見返し…

夏目伸六『父夏目漱石』(03)

以下、章題と③ポケット文春版/④文春文庫版の頁を列挙して置く。また、文春文庫版には新たに語注が附されているが、その数も書き添えて置いた。「父 夏目漱石」9〜21頁/7〜20頁、「父の日記と子供達」22〜31頁/21〜30頁(2)、「面会日」32〜40頁/31〜43頁(…

夏目伸六『父夏目漱石』(02)

③ポケット文春533 夏目伸六『父・夏目漱石(ポケット文春533)』1964年1月20日初版発行・定価270円・文藝春秋新社・289頁。 新書判だが少し横幅が長く、17.2×11.2cm。カバー表紙折返しの右下に縦組みで小さく「カバーデザイン・漱石全集初版本より」とある。…

夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(3)

・新潮文庫373(3) 残りの部分だが、②では紅野敏郎「注解」101〜108頁と荒正人「解説」109〜120頁であったが、③④は大野淳一「注解」③117〜133頁④122〜144頁と石原千秋「解説」③134〜142頁④145〜155頁に差し替えられている。 紅野氏の注は1頁20行、通し番号…

夏目伸六『父夏目漱石』(01)

いくつかの版があって、書名も内容も違う。 ①『父夏目漱石』*1昭和三十一年十一月二十日發行・定價二五〇圓・文藝春秋新社・258頁。 ②『父 夏目漱石(角川文庫2080)』昭和三十六年七月三十日初版発行・昭和四十三年六月三十日十版発行・定価百弐拾円・角川…

夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(2)

・新潮文庫373(2) Amazon詳細ページの書影は、カバー表紙折返しの右下に「カバー装画 安野光雅」とあって、これは②八十二刷から④九十七刷まで一致、カバー表紙折返しには他に作者の写真と紹介文(横組み)があるがこれも一致している。カバー裏表紙折返し…

夏目漱石『硝子戸の中』の文庫本(1)

1年前、会議が終わって同僚と部屋の自分の机に戻ったところで揺れが来た。築40年だが耐震補強が終わったところだったので、別に慌てなかった。同僚が、机の下に隠れましょうか、と言うのに余裕をかましていた。震度4くらいだったろう。しかし普通の震度4と…

森鴎外『阿部一族』の文庫本(5)

・岩波文庫31-005-6『阿部一族 他二篇』(5) ②と③の底本について。 ②は98頁の3行め、斎藤氏の解説の最後に(昭和十三年四月十四日)の日付があって、9行分の空白を挟んで左下に小さい活字で以下のような注記がある。 〔本書は、決定版の森鴎外全集(岩波書…

森鴎外『阿部一族』の文庫本(4)

・岩波文庫31-005-6『阿部一族 他二篇』(4) 解説文中、作品の引用文については、今回の文庫改版に併せて改めた。 解説文中、年齢に関する指摘については、本文該当箇所にそれぞれ〔 〕で補記を示した。 以下は『鴎外歴史文学集』第二巻(藤田覚注釈、二〇…

森鴎外『阿部一族』の文庫本(3)

・岩波文庫31-005-6『阿部一族 他二篇』(3) 斎藤氏の「解説」は続いて、②90頁13行め〜94頁7行め③109頁11行め〜114頁6行め「阿部一族」について述べるが、その最後の段落にも次のようにある。 ついでに言う。竹内数馬の年齢、寛永十五年に十六歳、寛永十九…

森鴎外『阿部一族』の文庫本(2)

・岩波文庫31-005-6『阿部一族 他二篇』(2) ②昭和41年(1966)改版と③平成21年(2009)改版を比べてみる。 1頁(頁付なし)扉、3頁「目次」、5頁(頁付なし)「興津弥五右衛門の遺書」の扉、7頁から本文となっているのは同じ。②1頁15行、1行43字。③1頁14…

森鴎外『山椒大夫』の文庫本(4)

今日からマスクを着用。雨が止んだ後で外出したときにくしゃみが出たが、風邪なのか花粉なのか分からぬ。もう2週間アレグラを服用していることもあってか、それ以上の症状は出なかった。 今日は新潮文庫の改版について、例によって中途半端なリストを上げて…

森鴎外『山椒大夫』の文庫本(3)

・岩波文庫31-005-7『山椒大夫・高瀬舟 他四篇』(2) ②では続いて斎藤茂吉「解説」145〜155頁があるが③では157〜168頁である。末尾に(昭和十三年六月十日)とある。③にはこの前の147〜156頁「注」があるが、②にはこのような語注はない。②の最後、157〜160…

森鴎外『山椒大夫』の文庫本(2)

・岩波文庫31-005-7『山椒大夫・高瀬舟 他四篇』(1) ①1938年7月1日第1刷発行 ②1967年6月16日第34刷改版発行(160頁) ・1979年3月20日第47刷発行 ¥200*1 ・1984年10月11日第52刷発行 定価200円 ・1987年6月10日第56刷発行 定価200円*2 ・1989年4月5日第6…

森鴎外『阿部一族』の文庫本(1)

・岩波文庫31-005-6『阿部一族 他二篇』(1) ①1938年5月1日第1刷発行 ②1966年9月16日第25刷改版発行(98頁) ・1978年7月10日第37刷発行 ¥100*1 ・1979年12月10日第39刷発行 ¥150*2 ・1985年4月10日第43刷発行 定価200円*3 ・1986年6月10日第44刷発行 定…

夏目漱石『坊っちゃん』の文庫本(03)

・PHP研究所 [新装版]坊っちゃん作者: 夏目漱石出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/08/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 『[新装版]坊っちゃん』2007年8月16日第1版第1刷発行・定価720円・PHP研究所・223頁。 黒のビニール表紙に…