TVドラマ
最初は兵庫県知事が映像が汚いと文句を付けるくらい迫真(?)の描写であったのが、海賊兎丸(加藤浩次)が出て来て次第に怪しくなり始め、それでも保元の乱くらいまでは悪くはなかったが、公家たちの前でドヤ顔で俺は家族が大事だぜみたいな変な和歌? を詠…
話を検討する場合、私は原典に遡って考察しようと思う。なるべく話の発生時期に近いものを探して、妙な賢しらが加えられていないものを見たいと思う。それが出来ない場合、複数の話を並べて原型を追究しようと思う。だから、どうしても再話・リライトを好き…
吉行淳之介(1924.4.13〜1994.7.26)の小説は、殆ど読んだことがない。有名作家の作品は他の人に任せて置けば良いと思っていたのと、題材にされている娼婦に興味も親しみも覚えないからである。落語の廓噺も好きではない。勉強のために聞いたので、大して面…
・『田辺聖子全集』別巻1(二〇〇六年八月十日第一刷発行・集英社・口絵+521頁・A5判上製本)田辺聖子全集 別巻1 年譜・田辺聖子で読む昭和史/対談と鼎談/田辺聖子論二編/初出一覧作者: 田辺聖子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/08/04メディア: 単行…
・中公文庫『日本妖怪変化史』(3) 改版と改版2刷の本体を比較して見る。 181頁までは(恐らく)一致。詳細は初版と比較しつつメモするつもり。 181頁の裏、奥付の前の頁に明朝体縦組みの「編集付記」がある。 改版は中央下寄りに、まづ1字下げで「編集付…
しかし連続テレビ小説「なつぞら」が酷くて引いている。――登場人物が現代風の美男ばかりなのは、もう仕方がないと思っている。連続テレビ小説 なつぞら Part1 (NHKドラマ・ガイド)作者: 大森寿美男,NHKドラマ制作班,NHK出版出版社/メーカー: NHK出版発売日: …
【4月18日追記】「赤いマント」記事に使用する資料の確認と云うことで始めた『三田村鳶魚日記』の検討が長くなりすぎたので、今更ながら『三田村鳶魚日記』に改称することにしました。すなわち「赤いマント(172)」を4月6日付「『三田村鳶魚日記』(01)」…
・「文學ト云フ事」(4)夜道 名場面はもう1つ、家政科のバザアの帰り、夜道を一緒に歩く場面がある。ここに流れる André Gagnon の “L'eternel retour” も、昨日触れた縄跳びの場面の “Lettre à Clara” に劣らぬくらい、上手く嵌っている。227頁7行め~228…
・「文學ト云フ事」(3)縄跳び 昨日の続きで、まづ縄跳びの場面を見て置こう。『川端康成全集』第七卷218頁3~16行め、 冬が來ると學校の庭で繩飛びがはやつた。偶然だらうけれど、私が飛び込んだところへ、あの/方も入つてらした。私の肩につかまつてい…
・「文學ト云フ事」(2) さて、菊井先生を演じた緒川たまき(1971.2.11生)は満23歳。 yen-rakuウェブサイト「interzone」の「『文學ト云フ事』アーカイヴズ」の「第17回 川端康成『朝雲』 」の、yen-raku氏の「■所感・その他」には、「内容的には美人教師…
・「文學ト云フ事」(1) 25年前の深夜に見たときの記憶はさすがにない。10年前に某巨大動画サイトで予告編部分のみを見た頃までは、少々覚えていたように思うのだが、今となってはもう、動画サイトに上がっているものと、yen-rakuウェブサイト「interzone…
昨日の続き。 当ブログの初期に参照してリンクを貼付したサイトの中には、リンク切れになっているページも少なくなく、その中には移転して存続しているページもあるけれども、跡形もなく消えてしまったページもある。そんな中で最初期の2011年1月1日付「森鴎…
昨日上げた下書きには、1行空けて以下の追加があります。これが2017年11月に加筆した分かも知れません。 戦前の高等女学校の教師で、戦中に若くして死んだ文学者に、渡辺直己・新美南吉・中島敦がいる。 祖母が日本橋出身と云う生徒に、私立女子高に孫が通っ…
6年前にメモを取っていたが、当ブログのメモ記事は読んだ上で突っ込むものと、読む前に諸本を比較してどれを読めば良いか吟味するもの(そして結局読まない)と、圧倒的に後者の方が多いのだけれども、『鴎外の子供たち』もやはり読んでいなくて、今回初めて…
昨日の続き。 石丸元章『ウワサを追いこせ! 』にはもう1つ、9月27日付「石丸元章『ウワサを追いこせ!』(4)」にも挙げましたが、165〜171頁「1988年10月」に、1頁め(165頁)右上にCONTENTSと同文「堤大二郎運転の/事故4WDに/自殺した人の…
・岡本綺堂「影」(6) 9月18日付(59)に述べたように、本作を初出誌で読んだとき私はかなりがっかりしました。そして9月17日付(58)にも言及した安藤鶴夫の「凡作」との評に納得したものでしたが、一旦本作についての記事を切り上げるに当たり、本作のど…
・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(5) 口絵写真③ 口絵写真について、昨日の続きで『シナリオ・続・たけしくん、ハイ! 』の2頁めから。 2頁めは上下段とも左寄りに大きな資料の写真があり、右に台本の写真を被せる。すなわち上段右側に台本の表紙、キャプ…
・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(4) 口絵写真② 口絵写真について、昨日の続きで『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』の2頁めから。 2頁め上「おなじみの信濃屋で竹次郎に勧められて酒を飲むたけし。」 2頁め下「欲しくてたまらない電気機関車を喰い/入…
・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(3) 口絵写真① 昨日の続きで、口絵の写真を見て置こう。 写真は全て白黒で上下2つ、キャプションはゴシック体横組みで小さく、上の写真は余白がないものが殆どなので、写真の下、小口寄りに添えられている。下段の写真…
・『シナリオ・たけしくん、ハイ! 』(2) 昨日の続き。 このドラマの思い出と云うと「続」で転校生の美少女を演じた後藤久美子(1974.3.26生)を挙げる人も少なくないようだ。確かに、誰か大事な人を失ってある強い感情を覚える、と云う体験への憧れみたい…
・NHK銀河テレビ小説「たけしくん、ハイ! (連続15回)」 昭和60年7月15日〜8月2日たけしくん ハイ!2 [VHS]出版社/メーカー: ジーダス発売日: 1989/08/20メディア: VHSこの商品を含むブログを見るたけしくんハイ!〈上〉 [VHS]出版社/メーカー: J.V.D.…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(12) このTVドラマでは、女神像と新婦クララが似ていることになっている。 どのくらいに似ているのかと云うと、――女神像の顔をスケッチをしていたはずの主人公は、アルフォンスとクララの新婚初夜、寝付かれない…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(11) このところ連日見ていたせいで、TVドラマの主題曲が頭から離れない。それから、恐怖が迫って来る場面の音楽も。 それはともかく、このTVドラマについては何日か掛けて最後まで通覧して気になった点をメモし…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(10) そしてラスト、パリの自宅に戻った主人公が Peyrehorade 家の近況と、女神像がどうなったかが書かれた手紙を読む。――主題曲が流れる中、荷車に乗せられた銅像を見送る Peyrehorade 氏、そして炎に包まれ、…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(9) 主題曲から急に恐怖を煽るBGMに切り替わると、月明かりの下、暗い茂みの中を足音と共に移動する、人間の眼の高さから写した映像になる。ベッドに横になって右手に持った何かを見詰める主人公。暗いの画…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(8) 広間から出るとアルフォンス君は主人公に女神像の指から例の指輪が抜けないことを訴え、見に行くよう頼む。後ろを出来上がった料理をお盆に載せたマリアが通り、外では雷鳴が轟く。 原作では、アルフォンス…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(7) 昨日の続き。 会話を切り上げて去って行くクララを見送る主人公。そこに酔っぱらって上機嫌のアルフォンスが来て主人公の肩を叩き、指輪を忘れたこと等について話す。 夜、雨に打たれる女神像の指に、指輪…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(6) 何と言っているか分からないTVドラマの検討など、言葉が分かっている人が見て何か書いたらそこで無意味になってしまうのだから我ながら酔狂なことを始めたもんだとほとほと(?)感心しながら、乗り掛かっ…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(5) 昨日は Puygarrig から戻って後のことにまで及んでしまったが、ここで Puygarrig での出来事からその日の晩までを見て置こう。―― Puygarrig 邸の庭で大勢が集まって立食パーティー。そこでアルフォンス君か…
・I giochi del diavolo “la Venere d'Ille”(4) 昨日の続き。 朝。馬の世話をする馬丁。 主人公の寝室に既に余所行きに着替え、朝からハイテンションの Peyrehorade 氏が入っていて起こされる。そしてマリアが銀のお盆にトーストとバルセロナのホットチョ…